野口良平 /〔著〕   -- みすず書房 -- 2017.11 -- 20cm -- 308,4p

資料詳細

タイトル 幕末的思考
著者名等 野口良平 /〔著〕  
出版 みすず書房 2017.11
大きさ等 20cm 308,4p
分類 121.5
件名 日本思想-歴史-江戸末期 , 日本思想-歴史-明治時代
注記 索引あり
著者紹介 1967年生まれ.京都大学文学部卒業.立命館大学大学院文学研究科博士課程修了.京都造形芸術大学非常勤講師.哲学,精神史,言語表現論.著書 『「大菩薩峠」の世界像』(平凡社,2009,第18回橋本峰雄賞)ほか.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
内容紹介 幕末に兆した普遍と道理に拠る立国の思考は明治の到来とともに隠蔽された。「明治維新」という事後的な枠を通しては見えてこない「幕末的思考」の系譜を辿り、その画期性を歴史の行間にあぶりだす精神史的試論。
要旨 幕末から明治への列島の歩みは、暗から明への昇華ではない。それは、列強による開国への圧力を前に、尊皇攘夷から尊皇開国への転向とその隠蔽、新政府の正統性の急造を伴いながら、慌しい近代国家建設を余儀なくされる過程であった。しかしそこでは、植民地化への危機感と理不尽への抵抗を糧に、普遍的価値のうえに新社会を構想する思考が、徒手空拳で模索されてもいた。中国や西欧からの輸入ではない、この国に地生えの思考が育まれる契機は、しかし、生みの親でもある対外的「危機感」に圧迫され、皇国主義イデオロギーの席巻という試練のなかで影を潜めていった。帰結の一つは、現在も続く第二極の不在である。本書は、「明治維新」という事後的な枠を通しては見えてこないその思考―幕末的思考―の系譜を、吉田松陰、中岡慎太郎、坂本龍馬、福沢諭吉、中江兆民、北村透谷、夏目漱石、朝河貫一、中里介山らに辿り、その画期性を歴史の行間にあぶりだした精神史的試論である。彼らの未成の思考を紡ぎ直すこと。その今日的意味の切実さを、幕末の人びとの経験は我々に教えている。
目次 第1部 外圧(背景史―最初のミッシングリンク;状況を担う人;変成する世界像;変革の主人公とは誰か;残された亀裂);第2部 内戦(内戦の経験―第二のミッシングリンク;勝者の思考と敗者の思考;一八七三年のアポリア;未成の第二極);第3部 公私(再び見出された感覚―第三のミッシングリンク;滅びる者と生き残る者;敗者における大義と理念);エピローグ―明治がこない世界のほうへ
ISBN(13)、ISBN 978-4-622-08652-9   4-622-08652-2
書誌番号 1113539799

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