総力戦下の大衆文化1937-1945 --
ベンジャミン・ウチヤマ /〔著〕, 布施由紀子 /訳   -- みすず書房 -- 2022.8 -- 20cm -- 385,23p

資料詳細

タイトル 日本のカーニバル戦争
副書名 総力戦下の大衆文化1937-1945
著者名等 ベンジャミン・ウチヤマ /〔著〕, 布施由紀子 /訳  
出版 みすず書房 2022.8
大きさ等 20cm 385,23p
分類 361.5
件名 大衆文化-日本-歴史-昭和前期 , 太平洋戦争(1941~1945) , 戦争と社会
注記 原タイトル:JAPAN’S CARNIVAL WAR
注記 文献あり 索引あり
著者紹介 【ベンジャミン・ウチヤマ】南カリフォルニア大学歴史学部准教授。2005年、ハーヴァード大学で修士号を取得。2013年、南カリフォルニア大学で博士号を取得(歴史学)。専攻 日本近現代史・文化史、第二次世界大戦、占領期研究。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
内容紹介 総動員令が出ても、国民(臣民)は息をひそめてはいなかった。しかも大衆が鬱憤を晴らす「ガス抜き」は徐々に無遠慮・不謹慎・価値倒錯的になり、メディアもそれを煽ったのだ。「消費者」としての「臣民」を解剖した1冊。
要旨 総動員令が発令されても、「臣民」は息をひそめ、ただ同調したわけではない。統制が厳しくなるにつれ、大衆は無遠慮、不謹慎、価値倒錯的な行動さえとるようになり、メディアもそれを煽ったのだ。日中戦争の従軍記者は、戦場での「百人斬り競争」をこぞって報じ、銃後はその記事に飛びついて、文字通り「消費」した。「スリル」という日本語も、この頃生まれた。20世紀初頭のロシアの文学理論家バフチンは、このような状況を「カーニバル」と呼んだ。社会の通常のルールが一時的に適用されなくなり、既存の階層構造が壊されて平準化する、過渡的な瞬間のことだ。そこでは強者が貶められ、弱者や一癖ある者がコミュニティの「カーニバル王」に祭りあげられる。こうして「カーニバル戦争」は「大衆に、鬱積した不満を吐き出すセラピー効果のある通気口を提供」した。その象徴的な存在として本書が取り上げるのは、(1)「スリル・ハンター」となった従軍記者、(2)高給取りの軍需工場の職工、(3)兵隊(帰還した傷病兵を含む)、(4)映画スター(総力戦のチアリーダーも務めた)、(5)少年航空兵(戦争末期には特攻隊員に)。著者は日本の近現代史を専門とする、アメリカの気鋭の歴史学者。膨大な量の当時の新聞雑誌からの引用(軍国少年の投書や柳屋ポマードの広告まで)を土台とした、「消費者=臣民」の具体的な描写に、読者は魅了されるだろう。
目次 序章;1 従軍記者;2 職工;3 兵隊;4 映画スター;5 少年航空兵;終章
ISBN(13)、ISBN 978-4-622-09523-1   4-622-09523-8
書誌番号 1113988899

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所蔵館 所蔵場所 別置 請求記号 資料区分 状態 取扱 資料コード
中央 4階社会科学 Map 361.5 一般書 利用可 - 2072909545 iLisvirtual
港北 公開 Map 361.5 一般書 利用可 - 2073368220 iLisvirtual