西洋中世をめぐる移動の諸相 --
大沼由布 /編, 徳永聡子 /編   -- 知泉書館 -- 2022.12 -- 23cm -- 285p

資料詳細

タイトル 旅するナラティヴ
副書名 西洋中世をめぐる移動の諸相
著者名等 大沼由布 /編, 徳永聡子 /編  
出版 知泉書館 2022.12
大きさ等 23cm 285p
分類 930.2
件名 英語文学-歴史 , 旅行-文学上 , 洋書-歴史-中世
注記 著作目録あり 索引あり
著者紹介 【大沼由布】同志社大学文学部教授。専門は中世英文学。〔主要業績〕『〈驚異〉の文化史―中東とヨーロッパを中心に』山中由里子編(名古屋大学出版会、2015)、pp.95-112、pp.220-36など。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
内容 内容:体と心と言葉の旅 大沼由布著. 境界を越えて旅した聖グースラークと『聖グースラーク伝』 石黒太郎著. 中英語聖人伝における移葬のナラティヴ 菅野磨美著. 内なる目で辿る聖地 杉山ゆき著. 初期近代イングランドの旅行記における描写の視点 髙橋三和子著. 彼我の境の想像と越境 趙泰昊著. 曖昧な国境 小川真理著. ジョン・ガワーのバラード連作 小林宜子著. 放浪する説教者ジョン・ボール 赤江雄一著. ここが無限だ,ここで跳べ 井口篤著. 改変されたカテキズム 西川雄太著. 越境するメメント・モリ 新居達也著. 教訓的テクストの移動とミセラニー写本の文化的解釈の可能性 工藤義信著. 世界に散らばる装飾写本 池田真弓著. 海を渡った聖ロクス 徳永聡子著
要旨 今ここに、中世英文学の気鋭の研究者が集い、イングランドにおける多様なナラティヴ(語り)を繙いて、言語の併用、文化交流、思想の流動、写本の伝播も含めた広義の移動という視覚から中世社会に光を当てる。第1部「聖なるものと旅のナラティヴ」では、旅行記や聖人伝など物理的な移動に関係する記述や写本の挿絵などの分析を通し、移動にどのような思想や事情が伴い、何をもたらすのかを浮き彫りにする。第2部「越境とアイデンティティ」は、ラテン語から英語やフランス語など俗語が使用される多言語社会の中で、移動がアイデンティティや文化の形成といかに結びつき、影響したのかを明らかにする。第3部「異端と正統の境界」は、歴史文書やキリスト教神学書、宗教書の緻密な解析を通して、中世人の精神的な移動の有りようを描く。第4部「マテリアリティからみる移動」は写本や初期刊本を取り上げ、書物の伝播や受容の問題を論じる。本書は個々のテーマを分断せず、各章が有機的に結びついて、ナショナリティの形成や異文化交流など、現代の課題にも豊かな示唆を与える独創的で良質な共同論集。
目次 第1部 聖なるものと旅のナラティヴ(体と心と言葉の旅―英仏版『マンデヴィルの旅行記』とイングランド像;境界を越えて旅した聖グースラークと『聖グースラーク伝』 ほか);第2部 越境とアイデンティティ(彼我の境の想像と越境―中英語ロマンスにおける地理的移動とアイデンティティの形成;曖昧な国境―旅と自己同一性の揺らぎ ほか);第3部 異端と正統の境界(放浪する説教者ジョン・ボール―ロラード派直前の異端;ここが無限だ、ここで跳べ―レジナルド・ピーコックと神の存在証明 ほか);第4部 マテリアリティからみる移動(越境するメメント・モリ―中世末期のロンドン周辺における往生術写本の移動と受容;教訓的テクストの移動とミセラニー写本の文化的解釈の可能性―15世紀ノリッジの商人が所有していた2写本の新たな考察 ほか)
ISBN(13)、ISBN 978-4-86285-377-6   4-86285-377-3
書誌番号 1122022754
URL https://opac.lib.city.yokohama.lg.jp/winj/opac/switch-detail.do?bibid=1122022754

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