姜信子 /〔著〕   -- みすず書房 -- 2023.1 -- 20cm -- 315p

資料詳細

タイトル 語りと祈り
著者名等 姜信子 /〔著〕  
出版 みすず書房 2023.1
大きさ等 20cm 315p
分類 910.2
著者紹介 1961年横浜生まれ。作家。近年は「口先案内人」と称して、歌や語りの芸能者と共に小さな「語りの場/声が解き放たれる乱場」を開く試みも。著書に『生きとし生ける空白の物語』(港の人)などがある。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
内容紹介 なぜ説経「さんせう太夫」は、森鴎外の『山椒大夫』と入れ替わるかのように急速に忘れ去られたのか。説経や、山伏祭文など、近代化により失われてしまった「語り」について、失われた声に迫り、反旗を翻す詩の可能性を追求する1冊。
要旨 かつてこの世の物語の多くは、土地に息づく小さな神々の声をもって語られていた。世界を語る言葉は「風土を生きる身体」によって紡がれ、人や鳥獣虫魚草木のいのちが宿っていた。そして、人びとは近代の到来とともにそれをあっけなく忘れた。近代の前と後の断絶。たとえば村共同体の核にあった「神」や「仏」が国家神道によって追放された歴史。あるいは折口信夫が来訪神の祝言に「この世にあらわれたはじめての文学のことば」を聴き、祈りの所作に「芸能の発生」を見た、人びとの暮らし。風土の神々と共にあった民の記憶、民の物語も忘れられていった。この列島は太古からずっと「ひとつの日本」だったのか。声を奪われつづけた世界のなれの果ての時代に、取り戻した声を手がかりにして再生の道を拓くことはできないか。説経、山伏祭文、貝祭文、説経祭文、瞽女唄、浄瑠璃、浪曲、パンソリ…、「語り」の声に耳澄まし、失われた声を追い、名残の声に引かれて、足尾銅山、水俣、八重山諸島、済州島をゆく、来るべき「声」の場、そして反旗を翻す詩の可能性を眼差して。
目次 第1部 語り(この世の物語は命の記憶をつなぐためにある;「説経」と「祭文」―千年の時間の流れを早送り;なぜ「瞽女」は消えたのか?;浪曲!解放奴隷の魂はビヨーンと震える;なもあみだんぶーさんせうだゆう外伝);第2部 祈り(語りつぐ声、歌いつがれる祈り―近代的な私たちが忘れて生きているもの;反旗を翻す歌;滅びゆく水の世―足尾鉱毒事件の跡を訪ねて渡良瀬川源流、松木渓谷;来たるべきアナキズム―近代を潜り抜けた「アニミズム」と「異人」をめぐって;旅するカタリとじょろり;「ひとり」たちのための祈り)
ISBN(13)、ISBN 978-4-622-09569-9   4-622-09569-6
書誌番号 1122025073
URL https://opac.lib.city.yokohama.lg.jp/winj/opac/switch-detail.do?bibid=1122025073

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